コラム

晩夏に世界平和を願って。

2015年09月01日


 暑い夏もちょっと涼しい晩夏に変わってきましたね。エアコンなしには眠れない夏でしたので、秋の夜長が待ち遠しい橋本です。
 
 戦後70年、お盆のテレビ番組には、戦争を多面的にとらえ趣向を凝らしたものが多かった、中でも若者たちへ伝えることに着眼しているように思えました。ドラマの俳優は勿論のこと、司会者やドキュメントのナビゲーターに人気の若者を起用したり、一般の若い人の声を番組の中に多用したりして、意図がはっきり見えました。

  当時10歳の戦争体験者は、今80歳。今後、5年、10年と経つうちに生の声を聞くことが出来なくなる。伝え聞くより、実際に目の当たりにした人の話は、聞き手への響き方が違うと。戦後70周年の番組にはそんな意味が込められていたように思います。

 私の父親も満州鉄道からシベリアでの長い抑留生活、そして何とか生きながらえ、舞鶴への引き上げ船にて帰国。小さいころからシベリアの話を何度か聞いた記憶がありますが、言いたいような言いたくないような、そんな感じだったように思います。生死をさまよった日々を語るので、思い出したくないことや言いにくいこともあったかもしれません。

 今の平和を迎えんがために犠牲となった多くの御霊に手を合わさずにはいられません。いくら犠牲者や遺族の悲しみの声を積み上げても、今なお、世界では戦争が続いています。「地球村は一つ」といわれるように、日本も、世界も、争い事がなくなる日を願います。

                       橋本 良一