コラム

『猛暑日』

2018年08月31日

気象庁は10年ほど前に、最高気温が35度を超える日を『猛暑日』と命名、付加しました。それまでは、30度以上を『真夏日』と表していたが、不測の事態となったのでしょう。今年は各地で40度以上が観測されています。次なる『○○日』を設定しなければならない気象庁も大変!と余計な心配をしている橋本です。

  我々の舞台である工事現場でも大変な事になっており、屋根の上やアスファルトの上では70度近くになっています。また、建物周りの足場材は金属製ですので、日当たりのいいところでは、火傷するほど表面温度が上がります。過酷極まりない所で作業をしてもらっている職人さんには、頭が下がります。そんな中、普及しつつあるのが空調作業服で、服にファンが二つ仕込まれ、バッテリー式。ファンで外気を取り入れ、体の表面に大量の風を流し熱を逃す仕組みになっており、涼しく快適だそうです。
 
  建設業界では様々な熱対策工事が進められています。アスファルトは遮熱性舗装に保水性舗装。ドライミストシャワーの歩道。ヒートアイランド現象緩和のため、ビルなどの屋上庭園(緑化)や窓の日射遮蔽フィルム。屋根や外壁に高反射率遮熱塗料。断熱性を駆使した製品も数々あります。これらを導入するかどうかは、費用対効果に左右されますね。

 家庭で取り入れやすい方法として、まずは昔ながらの打ち水。表面温度が10度ほど下がるそうです。また、エアコン運転の工夫。室内に熱がこもっているときは、まず風を通し熱気を逃がしてからエアコンをつけるといいそうです。窓が一方にしかなく風通しが悪いときは扇風機を活用しましょう。通常運転時でも扇風機で室内の空気を循環させると、体感温度も下がります。見落としがちな室外機は上部に反射板を置いたり、水をかけてやると冷房効果と節電に繋がるそうですよ。

   一年の半分が夏!といってもおかしくない状況です。ニュースの異常気象報道も毎年の事になり異常ではなくなってきました。この原稿を書いているのが8月初旬、皆さんのお手元に届くのが9月の初旬、「初秋」にと贅沢は言いません。「猛暑日」ではなく「快適日」であってほしいものです。(笑)
                               橋本 良一