コラム

平和のための”0(ゼロ)”とは?!

2013年09月01日

 世界陸上のワールドレコードは、大歓迎するのですが、気象庁の発表する日本新記録はあまり歓迎したくありません。毎年の、記録更新に身体がついていきません。真っ赤っかの日本温度分布図を見ていると、そのうち砂漠化するのではないかと心配になってしまいます。自然の力は恐ろしい!!とよく言いますが、この異常気象といわれる自然を作りだしたのも私たち人間なんですものね。ただ、自分達にお鉢が回ってきただけ。まずはこの劣悪な環境を肌身で感じ、もう一度、大自然の中の一員としてあなたたちも考え直しなさいと、山の神、海の神、天の神が私たちを諭して下さっているかもしれません。

 今年で戦後68年、昨年、戦後生まれの人口は75%を超えたそうです。四人に一人しか体験者がいなくなっているのです。今、自民党は念願の憲法改正を図ろうと躍起になっています。自衛隊を抑止力とする考え方も良く分かります。一方、丸腰で世界へアピールすることも良く分かります。いずれも要は、今後、悲惨な戦争を日本で起こさない事が大切です。隣国を始め、世界の顔ぶれを見ながらカードを切り、舵取りをすることは、大変なこととお察しします。一国民として、まず家族が、隣人が、知人が、国民が安全で、戦争という狂人の世界に身を置かなくても済むよう願うばかりです。

 百田尚樹先生の「永遠の0」、この盆休に読ませて頂きました。改めて、特攻隊の青年、少年たちが、死を覚悟する迄の葛藤を垣間見る時、戦後生まれの我々では、想像もつかない、いや軽々しく語ってはいけないのではないかとさえ思う内容のものでした。 数多くの戦没者は、愛する人のため、家族の為、故郷の為、しいては国の為に、自らの命を張って守ろうとしてくれた。そのことによって、私たちは、今こうして平和に暮らす事が出来ます。先人に、感謝の念を伝え、手を合わせ、平和を誓う事が、8月15日なのでしょう。そして「永遠の0」に込められたゼロには「零戦のゼロ」と「今後戦争は決して起こさないゼロ」の意味があるのだと私は思います。  

                                      橋本 良一