コラム

ご存知ですか? 家族信託 vol.1

2021年07月18日

 2020年日本の高齢者(65歳以上)の割合は約29%です。今後出生率や結婚率の減少により少子化が進み、更に高齢化に拍車がかかるといわれています。それに伴い昨今では65歳以上の認知症患者数も増加し、2025年には約700万人との予測が出ています。これは5人に1人が認知症になるという数値です。もはや誰もが当事者になりうることを顕しているようです。
 さて、老後の備えは万全でしょうか?これは今後の介護費用や、高齢者施設への入居費用、入費用などをご家族に負担をかけずに管理・捻出できるように備えていますか?ということになります。



 認知症になると『成年後見制度』の利用が可能となりますが、金融財産はもちろんのこと、土地建物の不動産の売買や賃貸など、契約行為自体が制限を受けなくてはなりません。これは何を意味するのかというと、認知症本人の家族や相続人は成年後見人の判断や家庭裁判所の許可なしに契約行為が出来ないということです。(次号へつづく)

◆成年後見制度とは?
 認知症、知的・精神障害がある人を保護・支援するための制度です。

◆成年後見制度の主な職務
✓財産管理
 被後見人に代わって財産の管理を行うこと。財産を維持することだけでなく処分することも含まれ、その内容は日常生活の金銭管理から重要財産の処分まで含まれます。例)印鑑・預貯金の管理、年金給料の受取、公共料金・税金の支払い、不動産の管理・処分

✓身上監護(しんじょうかんご)
 被後見人の生活、治療、療養、介護などに関する法律行為を行うこと、被後見人の住居の確保や生活環境の整備、施設等への入退所の手続きや契約、被後見人の治療や入院の手続きなどがこれに該当します。
家族信託Vol.2へつづく)

HASI HAUS は『家族信託の相談窓口』になっております。
詳しい資料等もございますので、ご遠慮なくご相談ください。

 認定相談員 上田 公平